天狗岳は北八ヶ岳にあって高山の雰囲気を持った山だ。
「北八ヶ岳彷徨」の山口耀久は八つの峰に入れるべきと書いている。
それだけ俊逸な山容を持っているとおもう。
そして自分が初めて登った高山でそれが山歩きのきっかけとなった。
もうかれこれ45年も前のことである。
以降主に秋や積雪期に歩くことが多かった。
数年前にこうちさんに誘われてそのときにTanmaさんを紹介された。
Tanmaさんには数年前に誘われて40数年ぶりに稲子湯コースを歩いた。
今回は唐沢鉱泉から単独で周回することにした。
何せ一気に梅雨が明けたのでどこか高山へ行きたくなってしまった。
本格的夏山に備えてのトレーニングも必要だ。
天狗岳なら比較的容易に山頂に立てるだろう。
そして高山気分が味わえる。

唐沢鉱泉の駐車場は5時30分に出発。
平日の早朝でガラガラだった。
登山口。
DSCF8247
すぐに八ヶ岳らしい苔むした石の景色。
DSCF8249
尾根に出ると一気の登りが続く。
DSCF8252
7時18分第1展望台着。
1時間50分のほぼコースタイム通り。
DSCF8258
八ヶ岳の主峰が見えてきたがここでは蓼科山を撮影。
IMG_6608
5分休んで30分ほど登ると第2展望台。
ここからの方が八ヶ岳主峰群がよく見える。
IMG_6612
そして西天狗岳が眼前に大きく立ちはだかる。
DSCF8267
第2展望台まで誰にも会うことがなかった。
人気の天狗岳にあって静かな山歩きだった。
がしかし鞍部に下るときにいきなり二人組に出会った。
油断していたし不意を突かれた格好になった。
それでマスクを着ける間もなかった。
山は風もあるし人も少ないけどエアロゾルの危険はあるのだ。

それはともかく西天狗岳の石の急登。
DSCF8271
この登りでもの凄く調子が悪くなる。
頭痛はする腹痛はする脚は痛くて上がらない。
標高を確認すると2500m程。
自分に高山症状がでる高さだ。
でもいつもと違う。
頭がボーッとして身体全体の動きが重くてたまらない。
でもなんとか西天狗山頂着8時40分。
DSCF8274
約1時間20分かかったから今度は20分のオーバーだ。
(第2展望台で5分ほど休んでいるが)
這う這うの体という形での山頂着ですぐに座り込みたかった。
でも座っちゃうとそれまでだとおもって八ヶ岳方面を撮影。
後に休憩。
IMG_6615
山頂には先着の3人と東天狗から登って来た3人がいた。
静かな山頂だった。
ただどんどん雲が出て来ていて八主峰も北アルプスも南も見えなかった。
でも晴れてるので文句は全くない。
グッタリしていたけど休んで少し元気になったおもい20分休憩で9時出発。
東天狗岳に向かう。
IMG_6623
東天狗岳の登りもこれまたつらかった。
何回も登ってるのだから巻道があれば行っちゃったかもしれない。
それでもコースタイム通りの20分で山頂着。
DSCF8287
硫黄岳がさらに良く見えるようになった。
がやはり雲に巻かれている。
DSCF8289
こういった尾根の景色が好きだ。
DSCF8288
山頂には数人が休んでいた。
風が渡って気持ち好かったが人との接触を避けて即座に下山。
振り返る西天狗岳。
DSCF8291
途中稲子岳を望む。
DSCF8293
天狗の奥庭と中山峠への分岐点。
DSCF8294
天狗の奥庭からの景色が好きなのでそちらに向かう。
でも中山峠の方が世話なかったかな。
DSCF8295
この大石ごろごろのこのコースが今日の自分にはきつかった。
DSCF8300
すりばち池付近のこの景色が好きなのだけど。
DSCF8303
なんだかフラフラしながらやっと黒百合平上までたどり着く。
DSCF8307
そして黒百合平のヒュッテ。
10時45分、山頂から1時間25分かかったのでコースタイム10分のオーバー。
DSCF8308
ここは何回も前には来ているが入ったことがない。
テント場の料金を支払いに1回ぐらいは行ったかもしれない。
最初にきたときに幕張料を取りに来た小屋番とリーダーの会話を憶えている。
小屋番が「ゴミは持ち帰ってください」と言うと…
リーダーは「ちゃんと埋めて行きます」と答えた。
しかし小屋番は「いや必ず持ち帰ってください」と強く言ったのだった。
そうなんだよ、あの頃ってまだキャンプでゴミを埋めてくのが普通だったんだ。
少なくともそういった意識があったのだ。
だからキャンプ跡を掘るとゴミが出てきたりしたのだった。
それが「必ず持ち帰る」に変わって行った丁度そんな時期だったんだね。

小屋前はとにかくヨロヨロと通り過ぎると唐沢鉱泉へひたすら。
昔はこんな道がずっと続いてたなあ。
DSCF8311
得意の下りでフラフラするなんてやっぱりおかしい。
下りにもかかわらずコースタイム10分遅れで唐沢鉱泉の橋着。
DSCF8315
とにかく車に戻りたい一心で下山。
車が見えて来たときはホッとした。
DSCF8321
慣れたはずの天狗岳。
しかし今日はもうバテバテのグデグデ。
金時山と同じ。
もう一体どうしちゃったんだろうか。
熱中症なんだろうか。
どこか具合が悪いのか。
いずれにしても夏山本番。
体調を整えなければとおもうばかりだ。
でもそれでも天狗岳に行ってよかった。
夏の高山はやっぱりよかったなあ。

一応花も撮ったのだが…
IMG_6620


IMG_6630

IMG_6631

IMG_6626

IMG_6628