テイザニストもろーの山歩き

山歩き歴50年、今は低山を中心に歩いています。

2019年08月

8月の17日、18日は猛烈に暑いという天気の予想だった。
東京でも最高気温40℃行くのじゃないかなんて予想されていたのだ。
これじゃあ関東地方の山なんて行けないな、
2週続けて高山へ行ってるから第3週はいいかな、
なんておもっていて山を歩く予定はなかった。

ところが土曜日の最高気温は35℃程度だった。
これでも実は充分に猛暑もいいとこなんだけど、
40℃とおもっていたところが35℃だから5度も低い、
と、大きな錯覚をしてしまった。
そんなら箱根の金時山あたりなら朝早く行けばそう暑くないんじゃないの。

何かとトレーニングで出かける金時山だが
まだ静岡県側の乙女峠入口から登ったことがない。
山と高原の地図とヤマプラを見るとふじみ茶屋が起点になっている。
はてこんなところに一般用の駐車場があったっけと不思議に思ったが
自分の知らない所に登山者用の駐車場があるのかもしれない。

この「登山口」から乙女峠まで40分になっている。
足柄峠駐車場から金時山よりも短い。
ならば神奈川県側の乙女口から登って乙女峠を越えて、
静岡県側の乙女口まで行ってまた戻ってきたらおもしろそうだ、
なんて考えてしまった、この暑い夏の最中に。

金時神社の駐車場は5時30分に出発。
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自分と同じように朝早ければ大丈夫組で駐車場はもう満車に近かった。
車道を歩いて乙女峠登山口から乙女峠へ。
最初のこの木の根っこ群がけっこう疲れる。
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乙女峠には6時30分着。
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御殿場側は雲が出ていて富士山は見えなかった。
でも今日ここへ来たのはこの曇り予報にも期待していたのだった。
雲が出てりゃ少しは暑さが緩和されるだろうって。
ところがこんな朝早くても蒸し暑くって早くも充分に汗をかいている。

ところで乙女峠越えをしようとした標識に不思議なことが書いてるのだ。
登山口までは25分、まあこれはそうだろな。
しかし、駐車場まで50分ってのはなんだい。
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でYAMAPの地図を見たら駐車場が「乙女口」より
はるかに下の方にあるのだった。
やっぱりふじみ茶屋のところに登山者用駐車場なんかなかったんだ。
じゃあそのずっと先に「駐車場」まで行くかとなるととんでもないだ。
それで今回は「乙女口」だけにした。
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下りて行ったら「乙女駐車場」と「乙女峠バス停」の分岐に出た。
行くのはもちろん「バス停」

山道以上林道未満のやや広い道を歩く。
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そして6時54分、ドライブで見慣れたふじみ茶屋に出た。
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もうこれで充分なのでさっさと引き返して再び乙女峠に7時28分
5分程休憩して長尾山山頂7時55分
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神奈川県側は陽が差していて暑い、もう汗びっしょり。
が周囲の山には雲がかかっている。
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汗ダラダラで金時山山頂着8時35分。
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いつだったか夏に金時山に来た時に頂上付近には
ヤマユリがあちこちに咲いていたっけ。
シモツケソウだって沢山咲いていた。
でも遅かったようで頂上付近に花はあまり見られなかった。
15分の休憩で出発。
頂上付近にヤマユリがないのだから矢倉峠付近にあるわけないのだが
でもまあもしか、ということもあるので矢倉峠方面へ下山。
やっぱりあるわけなく明神岳方面を望見。
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この暑い時にあっち目指す人なんていないだろうな。
とおもったらいた。

矢倉峠着9時24分。
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このときに登って来たグループが縦走路はこっちだよね、
って言って明神岳方面へ向かって行ったのだった!
こちらは下りで少しは汗がひっこんだもののまだまだ暑い。
早く車に戻ってエアコンで涼みたい。
9時43分金時山登山口。
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ここからまた自動車道路を10分ほど歩く。
そして9時53分金時神社駐車場着。
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即座に汗を拭いて着替える。

今日の花
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ところで金時神社駐車場の入り口にこんな看板が。
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トイレを新しくするらしい。
それはありがたいが1月31日までかかるようだ。
それで気が付いたけどもうすでにトイレの建物はなくなっていたのだった。
今日の金時山の収穫はこれかな。

山仲間に誘われて八ヶ岳の権現岳へ。
天女山駐車場~三ツ頭~権現岳を往復するコース。
このコースは3度目だが1度めが酷かった。
こうちさんに誘われて登ったのだが途中でバテた。
前三ツ頭への急登ですでにダメージを受けていたのだろう、
三ツ頭直前で足が止まった。
というか動けなくなった。
何とか三ツ頭までたどり着いたがそこまでだった。

この失敗が契機となって自分の山への意識が変わった。
それまでは20世紀登山の残滓だった。
皮靴の、ビブラムの、重い登山靴からトレッキングシューズに。
「あんなもの」と軽視していたポールを持った。
月に1度行けば好いぐらいに思っていた山だったが
日頃のトレーニングが大切と、なるべく毎週山を歩くように心がけた。
そして特に山行の前に日は酒を控えるようにした。

こうした「改革」によってこのコースを次には単独で無事往復することが出来たのだった。

その後はこのコースを行くことはなく、権現岳へは専ら観音平からだった
が誘われればやはり行きたい。
メンバーはTanmaさん、おっくんさん、でこちゃんさん、私の4名。

朝5時天女山駐車場を出発。
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15分も歩くと天の河原
景色が開けるので早速の風景撮影。
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最初は笹の生い茂った緩やかな道を登って行く。
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展望地で行く手の山が見えて来る。
歩き始めたばかりだから当たり前だがまだまだ遠い。
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この先でひと息いれると急激な登りが始まる。
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標高2000mの標識付近ずっと急登だ。
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まだまだ続く。
あのバテが脳裏をかすめ少し弱きになってしまう。
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お馴染みの「ここが一番きつい」の立札。
いやいやずっときついすよ。
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やがて前方が開けて来る。
しかしこれで終わりではない。
この開けたところで三ツ頭が見えるだけ。
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ただ南アルプスが見えて来るので気分は揚がる。
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さらに登って前三ツ頭着7時53分、駐車場から約3時間。
この岩はこうちさんのアイコンに使わている。
これからは「こうち岩」と呼ぼう。
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しかしまだ三ツ頭までが遠く見える。
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2回目に単独出来たときはマツムシソウがあちこちに咲いていた。
でも今日はまだ早いのか2輪だけだった(そのうちのひとつ)。
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5分の休憩で三ツ頭へ出発。
初めての高山がガスだったのでガスが出ると何故か高山気分になってしまう。
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三ツ頭の山頂が近くなると大石の登山道になる。
第1回目はこの大石を越えるときに脚が動かなくなったのだった。
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今回は無事に通過で8時43分三ツ頭着。
駐車場から約3時間45分。
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まずは編笠山の登場で気分が盛り上がる。
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もちろん権現岳本体はもっと盛り上がる。
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しかし楽しみだった赤岳方面はガスの中。
それでも北アルプス、中央アルプス、南アルプス、御嶽、乗鞍が見えた。
いうことなし。

15分程の休憩後9時5分に出発。
でも森林限界に出て這松の尾根を行くのはとても楽しい。
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1度登ったのにまた下って鞍部は少しがっかりするかもしれない。
でもこの樹林、理由はわからないけど何か好ましく思える。
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鞍部を過ぎるといよいよ権現岳本体への登り。
岩っぽくなってくる。
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さあ最後の登り。
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ガスが取れてギボシが姿を現す。
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そして10時1分権現岳山頂。
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考えたら権現岳6登目だった。
この山梨県100名山の標識が立ったのはいつだっけ。
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頂上付近の花。
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尾根を渡る風が心地よい。
下界の暑さを忘れてしまう。
頂上付近でゆっくり休むこと55分。
頂上との別れを惜しんで11時56分頂上発。
三ツ頭を登り返すが往路の急登を思えばなんということはない。
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三ツ頭を過ぎて前三ツ頭へ。
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そして猛烈激下りの後で見る山梨県の平野部。
日本の田園風景は美しい。
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さらに下って15時23分天女山駐車場に戻る。
今日は行動時間10時間23分だった。
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先週に続き今週もまたきっつい登りだった。
でもそこで待っていた景色とそして風と青空とそして山に感謝。
もちろん誘ってくださったみなさんに感謝。

それにしても下界に戻ったら暑いこと暑いこと。
もうすでに汗をかいた後のあの風が懐かしいのでした。

初めての単独テント泊縦走が燕岳・大天井岳・常念岳・蝶ヶ岳だった。
40数年前のことで中房温泉から入って長塀山を経て上高地に出た。
その記念すべき山のどれかを再訪したいとおもっていた。
燕岳が大きな候補だった。
でもえらい混雑(特に駐車場が)だということで尻込みした。
そしたら蝶ヶ岳も日帰りできることを山友のTanmaさんから教えられた。
ここも人気で前日から駐車場へ入らないとスペースが確保できないとは言われた。
でも燕岳ほどではないらしい。
そして蝶ヶ岳の魅力は目の前に穂高連峰がどど~んと横たわっていることだ。

本来は2018年の8月下旬に実行されるはずだった。
ところが雨で中止になってしまった。
そして今年の7月13日に決行されたのだが何と僕は用事で参加できなかった!

う~む、なんとも悔しいではないか。
もう仕方ない単独でも登ろうと決意した。
そしたら心優しきひらさんが行ったばかりの蝶ヶ岳に付き合ってくださるという。
やれうれしやと7月27日がその日と決まった。
ところがなんと台風がやってきてこれも中止。
そして今度こその8月3日、ついにその日がやってきたのだった。
ごいっしょしてくださったのは7月13日に登ったばかりの方々。
ひらさん、レンレンさん、Tanmaさん。
僕も含めて4名で蝶ヶ岳へ!

5時06分に三股口駐車場を出発。
北アルプスの一角に登るというだけでテンションが上がってしまう。
2度めの蝶ヶ岳だけどここから登るのは初めてなのだった。

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最初は林道を歩いて次に本格的な登り口。
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吊り橋などあるがこれを苦手な僕でも全然なんてことない。
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力水という相撲用語の名が付いた勇ましい湧き水。
名前に反してとても優しい水だった。
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山だから当たり前だがひたすら登りだ。
でも稜線が見えるとやはり頑張れる。
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でもやっぱりまた登りだ。
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急傾斜の木の階段が続く。
金時山の足柄側みたいだが疲れた脚にはきつい。
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途中でひらさんの足が攣る。
5時45分力水→7時5分豆うち平→9時第二ベンチ→9時45分最終ベンチ。
4時間45分も登り続けて、最終ベンチを出発すると稜線がどんどん近づいてくる。
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やがて森林限界でに出てお花畑。
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次に這松帯、いいねいいね。
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そして10時25分蝶ヶ岳稜線に到着。
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先頭のTanmaさん、次のレンレンさん、僕、そしてひらさんと
それぞれの距離が離れてしまったが全員到着。
まずは40数年ぶりに来た証の記念撮影。
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穂高連峰を眺めての休憩。
残念ながら3000m以上の雲がどうしても取れなかった。
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2600m稜線上のテント場。
松本平から雲が上がっている。
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お~花畑で昼寝をす~れば蝶々が飛んできてキズをする♬
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お花畑じゃないけど蝶(ヶ岳)ではある。
1時間程休んでひらさんの提案で長塀山方面にある「妖精の池」を訪ねる。
その前に山頂にて記念撮影。
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さて「妖精の池」だが長塀山を経て上高地に下っているのだから通っているはずだ。
しかし全く記憶がない。
40数年前のことだから仕方ないけど蝶ヶ岳もあまり憶えていない。
ただ憶えているのは常念から1度下って蝶へまた登るときにへばってしまったことだ。
そしてやれ頂上かとおもったらまだ先があったこと。
それから山と渓谷では随分とロマンチックな尾根のような記述があったけど、
埃っぽく感じたような記憶がある。
単独縦走も3日目になって疲れたんだろうな。
ただ穂高連峰の雄大さは忘れない。

山頂から俯瞰する尾根。
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妖精の池方面からの蝶の尾根、いいねいいね。
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この妖精の池に行く途中に思いがけずもお花畑があった。
ハクサンイチゲが沢山咲いていた。
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チングルマ。
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コイワカガミ(だっけ)
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そしてクロユリまで!
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ただ「妖精の池」はう~ん、名前とはうらはらな・・・
でも雪解けのころはとってもいいのかもしれない。
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再び蝶ヶ岳に戻ります。
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振り返ると焼岳。
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稜線に戻ると気持ち穂高方面に雲が取れているような。
涸沢カール、泣ける。
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大キレット。
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そしてやっぱり常念岳は頼もしい。
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松本平安曇野。
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蝶ヶ岳ヒュッテで30分ほど休憩してから13時下山開始。
あまり行く人がいないだろう大滝山。
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好い山容だけど不遇だ。
そして再訪したい~っ、常念岳!
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「一の沢から日帰りできますよ」
またTanmaさんから魅力的な情報がもたらされる。
う~む。

がんがん下る。
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力水まで戻ってきて冷たい水で蘇生?
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そのときTanmaさんから「おこじょ、」の声。
ひらさん撮影(トリミング)
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その後も下って16時5分、三股口駐車場着。
11時間も行動しても長野隊のこの余裕。
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今日の花はあり過ぎてどれをアップしていいのやら。
とにかく乱打します。
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Tanmaさんの写真ももうたくさんあってどれをどうしてやらなのでほんの少し。
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40年ぶりの蝶ヶ岳凄く良かった、良過ぎた。
北アルプスはやっぱり好い。
最初に高山を経験したのは北八の天狗岳。
あの後、妙に高揚してしまって「山だ山だ山行きてえよ~」になったけど
今回もしばらくはその高揚感に包まれたのでした。
それが長く続かないのはやはり歳でしょうね。
常念岳に行けるだろうか。

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