テイザニストもろーの山歩き

山歩き歴50年、今は低山を中心に歩いています。

2018年04月

 八紘嶺山歩きの翌日、ひらさんのリクエストで箱根の金時山・明神岳を縦走。
 金時山から一挙に箱根湯本まで陥れる案もあったけれど18km・9時間は僕には腰の状態を考えるとチョッと難しいので明星ヶ岳まで歩く計画にしました。
 昨年は公時神社をスタートして、ただし金時山の分岐で矢倉峠へ下りそれから明神岳へと向かって宮城野へ下山。
 お昼にはバス停に着いたのでまあ明星ヶ岳までぐらいならどうということはないだろうと考えたわけです。

 ごいっしょしたのはひらさん、NOBUさん、Tanmaさんです。
 みなさんとブログ。



 Tanmaさん


 6時15分現在の公時神社前の無料駐車場。
 どんどん車が入ってきてもう満車間近。
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 6時20分、公時神社に敬意を表してお参りからの登山開始。
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 金太郎に因んだ岩があちこちに散見できます。
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 花の撮影に余念のないひらさん。
 今日の衣裳はブルー・インパルス。
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 金時山直下をひらりひらりと登って行くひらさん。
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 山頂着8時丁度。
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 昨日は西から見た富士山を今日は南東から見ます。
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 コイワザクラを探しに行ったりこんなことして遊んだり。
 天下の秀峰に申し訳ないかな。
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 昨日に続いて天気が素晴らしく、さらに標高も昨日の八紘嶺より700mも低いので気温も高く、なんだか知らないけれど金時山山頂ですでに水をごくごく飲みました。
 
 山頂発8時35分(かな?)
 下って行くと今日これから向かう気持ちよさそうな道が望見できます。
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 茶店のある矢倉峠には9時13分着。
 もうこのときすでにかき氷なんて言葉が出ていたのでした。
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 明神への尾根道から振り返ると金時山の姿が誠によろしい。
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 気持ちの好い景色。
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 がしかし、景色に恵まれるということは遮るものもなく日光が降り注いで暑い!
 しかもこの登りがなかなかキツイ。
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 木陰がどんなにかありがたかったことか。
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 火打石岳という、昔ほんとに火打石を採取していたという山で休憩。
 なんだか今日はやたらと水分を飲んでしまう。
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 壁のような明神岳まではまだまだ遠く感じる。
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 しかし頑張って肩まで登る。
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 振り返れば富士山と金時山の好い景色。
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 金時山から縦走路。
 金時山が遠くなった。 
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 手を振るひらさんとTanmaさん。
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 明神岳には12時15分着。
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 ここでみなさん水不足だということに気が付く。
 自分がこの日持っていた水は1.2ℓ。
 夏場なら2ℓ持っているのにだ。

 季節の変わり目というのは水の分量が難しい。
 夏場に2ℓの水を持つとそれが習慣になって冬でもその量を持って行って半分余らして帰ることになる。
 それに気づいて水の量を減らしていると今度はそれが習慣になって気温が上がっても冬の量しか持たなくなってしまう。
 特にこの日は各地で初夏どころか平年よりも気温が10度も高い真夏日のところが続出していたのに冬の水量しか持っていなかった。
 これでは明星ヶ岳経由で下山したら水が持たない、ということで今日は明神ヶ岳で宮城野へ下山することにしました。
 後から考えると熱中症の恐れもあったのですね。

 明星ヶ岳への道も気持ちよさそうだが今日は暑いのだろうなあ。
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 みなさん下山したらコンビニで「かき氷だ」「コーラだ」と呟きながら歩きます。
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 山頂から1時間半、宮城野の街に入ってきたら自販機発見。
 みなさんコンビニまで待たずに飲料を買い求めます。
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 それを飲んだときの蘇生したようなみなさんのお顔が忘れられません。
 
 宮城野営業所前バス停に14時45分着。
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 Tanmaさんが事前に情報を持っていて、53分にアウトレット行きのバスが来ると言う。
 湖尻方面のバスは頻繁に来るけれど、その代わり公時神社に戻るには仙石原から歩かなければならない。
 しかし1時間に1本か2本のこのバスだと公時神社前まで行ってくれるのだ。
 全くうまい時間に下山できたのでした。

 この季節外れの暑さには参りましたが好い景色に恵まれてよかったよかった。
 箱根の山は富士山見えなきゃ魅力半減ですから。
 しかし例年になく気温の高い日が続いていて、いろんな花が早く咲いちゃって、今年は一体この先どうなっちゃうんでしょう。

 山友さんから安倍奥の八紘嶺にお誘いを受けた。
 ふたつ返事で参加。
 このグループは花目的での山だからフラワー・トレッキングを名乗っているのだけれど自分の場合は「八紘嶺」という名前に飛びついた。
 山頂に立てれば35年ぶりのことになるからだ。
 
 その35年前は八紘嶺を登ったのではなく七面山からたどり着いたものだった。
 だから登山でなくって「下山」なのだが七面山と八紘嶺の間の荒れた道に閉口したこと、小雨の降る中これもやはり梅ヶ島温泉のバス停にたどり着いて温泉に入ったこと、そして梅ヶ島温泉からバスで静岡駅に出たことしか憶えていない。
 静岡駅から新幹線で東京へ帰ったのか、もしかしたら高速バスだったような気もする。
 とにかく八紘嶺から梅ヶ島温泉までの間はな~んにも憶えていないので、もう1度行ってみたいとずっとおもっていたのだ。

 しかし自分の脳内では八紘嶺は雲煙の彼方であったので諦めていた。
 だが山登りは車の時代の今日、日帰りで楽勝なのだった。
 とはいえ集合場所である八紘嶺登山口というのを地図で見ると梅ヶ島温泉からさらに曲がりくねった林道を行かなばならないらしい。
 不安を抱きながら道の駅である「真富士の里」まで行ったらここですでに全員集合となって、みんなの車で連なって行けたので思いのほか楽だった。

 メンバーはNOBUさん、ひらさん、Tanmaさん、こうちさん、れんれんさん、えいちゃん、そして自分の7名。
 案内役は安倍奥を庭のように歩いているNOBUさん。
 
 みなさんのブログです。
 写真も内容も優れています。

 



 出発は7時45分。
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 林道(県道です)を少し歩いてすぐに旧安倍峠への道に入ります。
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 登山口駐車場のすぐそばに八紘嶺登山口があるのだけれど、あるいは林道をさらに車で進んで行けば最短コースの登山口があるのだけれど、NOBUさん案でこの遠回りの道を行きました。

 NOBUさんのご推薦のとおり素晴らしくメルヘンな道。
 安部川源流なのだがとても穏やかな流れ。
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 やがて水流がなくなるぐらいに細くなる。
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 そして安部川の水源地。
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 東海道新幹線に乗っていて、静岡駅を名古屋方面に出るとすぐに長い安倍川鉄橋を渡るのだがあの安倍川の一滴がここから出ているのだ。

 水源地の上はさらに広々とした気持ちの好い道になります。
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 そして9時20分、旧安倍峠。
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 ここからはバラの段、大光山方面にも行けるということで次には是非に行ってみたくなる(魅力的な名前だ)
 素敵な道を歩いたのでもうこれで満足しそうになったが八紘嶺はまだこれから。
 1度舗装された県道に出てゲート前の駐車場へ向かいます。
 この県道は山梨県の身延方面と繋がっているのにずっと通行止めの由。
 そして冬の間は道路そのものが全面通行止めとか。

 行く手の正面の山が八紘嶺かと思ったけどNOBUさんがあっさり否定。
 前衛峰であって山頂はまだ奥なんだそうだ。
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 第2の駐車場&登山口は9時35分の出発。
 自分だけだったらこの最短と思われるコースの往復だったろう。
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 安部川源流の道が緩やかだったのでいきなりの登りを感じる。
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 ただ尾根が気持ち好い。
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 10時25分、富士見台という見晴らしに到着。
 富士山が美しい。
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 富士山はいつも東側から見ているので西側の富士山が珍しい。
 東側より雪が少ないようだ。


 登りはまだまだ続く。
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 登り切るとガレの上に出た。
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 とにかく眺めが好い。
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 さらに気持ちの好い草付きを登り。
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 八紘嶺山頂、11時55分。
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 35年ぶりなのだが前回が小雨で何も見えなかったから2回目だという感じはないけれどでもやっぱり感慨深い。
 35年前友人とふたりで小雨の中、倒木や水たまりでひどく荒れた藪漕ぎに近いような道を七面山から歩いてきたのだが、我々の前を比較的若い女性のふたり組が歩いていたのだった。
 今から考えるとあの道を女性がということは驚くべきことかもしれない。

 さて八紘嶺の山頂は木々があってそう眺めが好いというものでもない。
 でも笊ヶ岳などの前山に隠れ隠れだが南アルプスが近くて大きい。
 嬉しい。

 赤石岳は自分の若い頃の山行としては珍しくピーカンだった。
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 山頂では50分ほど過ごして12時40分に下山開始。
 途中でひらさん得意の愉快なパフォ。
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 NOBUさん先生の花講義。
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 登りがきつく下りは剣呑。
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 しかし下山は真っすぐに登山口に向かったので「アレマ」という感じで駐車場着、14時20分。
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 いやいやもう本当に素晴らしい天気で景色も好くってコースも好くって花も愛でて、満足満足の八紘嶺への山旅でした。
 そうそう花の写真少し。
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 自動車道路の途中にある鯉ヶ滝。
 恋敵…
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 いろいろと楽しかった。
 また訪問したい安倍奥でした。

 蕨山のアカヤシオが4月7日には見頃を迎えたという。
 2016年の4月16日に行ったときはかなり咲いてはいたもののまだ蕾さえも残っていたものだ。
 それを考えると10日以上も早いことになる。
 しかも次に4月10日の記録に見るとピークは過ぎたとある。
 花が下に落ちちゃって、標高の低い方ではもう全然花が見られないとも。
 そうすると今週末(4月14日とか)などは蕨山としては今年最後の花になるんじゃないだろうか。
 
 もともと今年の春の山として全く視野になかった蕨山だったがこういったのを見ていたら「こりゃいかなくっちゃ」という気分になってしまった。
 週末の天気予報はあまり好ましいものではなかったがしかしそれでも土曜日の午前中ならば少なくとも雨の心配はなさそうだ。
 となると益々気持ちが高ぶってきて「よし行くぞ」になってしまった。
 前日の金曜日のそれも夕方のことだった。

 コースは「さわらびの湯」からバスに乗って名郷に移動、蕨山・藤棚山を経てさわらびの湯に戻る自分としての定番だ。
 早発早着を基本にしている自分であるが名郷方面への始発バスが7時50分発だからのんびりと家を出る。

 天気予報のせいなのかさわらびの湯バス停は自分ひとり。
 やってきたバスも満杯ではなかった。
 そして今日もまたやってきたのはヤマノススメ・バスだった。
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 ヤマノススメというアニメだかコミックだかは僕は全然見たことがなくって、ただ飯能市が舞台になっているとかでバスにも描かれているのだ。
 ただ天覧山と棒ノ嶺という文字をバスの車体に見つけられたものの蕨山はなかった。

 名郷発は8時10分。
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 林道を少し歩くと山道への入り口。
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 まずは人工林の急坂。
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 このコースは2015年だったかにこうちさんといっしょに登ったことがあるのだがあの年はとにかく体調が悪くって、この登りも雪のせいもあったのかひーこら喘いでこうちさんに迷惑をかけたものだった。
 今回も少し不安にもおもったがけっこう順調に登り切る。


 尾根に出れば一安心。
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 ゆるやかな登山道を歩く。
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 やがて岩の多い道になってそろそろアカヤシオの花が出てくる頃なのだが木々に花はなく足元に花びらがちらばっている。
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 やっと花が出てきたがわずかに残っているだけ。
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 こんなのが続いてしばらく少しはマシになり…
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 そして頂上近く標高が高くなってこれが恐らく本日のMAXの花付き。
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 この場所はイワウチワが咲いている場所でもあった。
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 山友の皆さんのブログを見ると今年はもうイワウチワは終わっているようであったので全く期待していなかった。
 そのためにけっこうまだまだ咲いているように思えた。
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 ただここでお話した人によれば昨年はもっと多かったそうである。
 この人は坪山にも昨年・今年と行ったがやはり昨年の方が圧倒的に多かったと言う。
 「今年はイワウチワの裏年なのかな~」とも。

 ところでこの山にはこんな立札がある。
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 「名栗村」とあるから随分と前のものなのだろうが確かに昔は登山者が野山の草花を引っこ抜いてゆくのを目撃したものだ。
 カタクリを何株も次々と引っこ抜いて行く人を見たこともある。
 多分昔は野山の花(植物)なんて雑草みたいな感覚だったんじゃないだろうか。
 高山植物だって押し花にして自慢している人がいたし、ましてやこんな低山なんて持って来放題だったんじゃなかろうか。

 さてアカヤシオである。
 標高が高くなるにつれ花が残っていることから、頂上付近ならと期待したのだがやっぱり大分花を落としてしまっている。
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 とりあえず蕨山の最高地点を経て頂上(展望台)には10時25分着。
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 山頂から伊豆ヶ岳。
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 武甲山が少し。
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 山頂のベンチは先着者で埋まっていたしまだ空腹でもなかったし、大休止するならあの場所と決めているところもあるで少しの休憩で出発。
 しかし途中でお腹が空いてしまって藤棚山の山頂で食べてしまった。
 
 藤棚山から小ヨケノ頭付近にかけてミツバツツジが豊富で、その中にアカヤシオの花も散見できて自分としてはツツジ・コースと名付けたいぐらいである。
 アカヤシオが想定内ではあったものの少しがっかりだったからその代わりにミツバツツジを楽しもうと多いに期待していた。

 がしかし…ない、ない、全然ない。
 ミツバツツジが葉っぱツツジになっちゃってるのだ。
 やっと見つけたツツジの花も今にも萎れそうだった。
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 大休止しようとした以前こうちさんと食事をした場所もミツバツツジが綺麗なところだったがここも青々としてしまっていた。
 それでも有間山から川苔山。
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 先着で休んでいた人曰く「花が凄いと聞いてやってきたけど全然ないですね」
 「いやいやホントはね」と説明。
 しかし花がないとなるとこの金毘羅尾根も楽しさ半減。
 昨秋35年ぶりに登った棒ノ折山を撮影した後はどんどん下ってしまう。
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 途中に咲いていた山吹の花すらなんだか前より少なく感じて…
 どんよりした空のせいでもあるかな。
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 さわらびの湯駐車場には12時35分に戻る。
 全行程4時間25分。
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 急に思いついた山歩きとしてはまずまずであったがまたまた今年の花が早いのには驚くばかり。
 これからの花、例えばシロヤシオなども例年より2週間早いと思った方が好いのかも知れない。
 檜洞丸も5月の連休に咲いちゃったりなどと想像してしまうのだった。

 山友さんに坪山に誘われたが、そして前からこの辺りの週は坪山かなとおもっていたのだがどうも身体がだるい。
 今年は花の咲きが早くって、だから坪山のヒカゲツツジも好い頃合いと思われたしTanmaさんと行く花の山は当たりが多い。
 しかし「よし行くぞ!」の弾みが付かない。
 それで当日(4月8日)の朝の起きたときのでたとこ勝負にしてみた。
 結果1度は4時に目が覚めて、今から行けば山友さんたちに合流できる、ああ…
 と思っているうちにまた眠ってしまって次に目覚めたのが6時過ぎ。
 もうこうなっては坪山は諦めるしかない。
 その旨山友ひらさんにLINEで連絡して、さあどうするか。
 
 近場で歩程も短い山として幕山が浮かんだ。
 幕山はその麓の公園は梅の名所でその時期には道路が渋滞するほどの混雑だ。
 しかしそれ以外なら静かな山だろう。

 幕山には梅林から登るのが普通だがNOBUさんの記録を参考にすると「ししどの窟」から歩くのが楽しそうだ。
 石橋合戦における頼朝史跡だしさらに六方の滝の柱状節理などがあってパワースポットなんだそうである。
 しかし地図を見たらししどの窟」までの道が曲がりくねった山道で、まあ山へ行くなら当たり前の道なのだがこの日の自分にはどうも運転がかったるかった。
 坪山を断念をしたのも運転がつらかったからだ。
 で結局梅林からという普通の登山口から入って南郷山を登りまた戻って幕山の裏側を歩いて戻って来るという一般的コースを歩くことにした。

 8時40分梅林の登山口を出発。
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 駐車場がほぼいっぱいになっていたがロッククライマーが多いらしい。
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 こちらは窟でなくって岩屋さんだ。


 登って行くと淡い緑色で初夏の景色のようだ。
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 途中の見晴らしから真鶴半島。
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 そして初島と伊豆大島。
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 残念ながら式根島やら神津島やらは見えなかった。
 でも好い景色だったのでもうこれで来た甲斐があったともおもう。
 
 ジシハリの花が咲いていた。
 檜洞丸あたりでは5月中旬頃に咲くのだが。
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 クサボケの花も沢山咲いていた。
 これも箱根では4月下旬だ。
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 白い花はイチゴなのだが何のイチゴだかはわからない。
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 65分で頂上着(10時45分)。
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 岩屋さんたちも先着。
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 桜のような白い花が咲いている。
 自分の脳内では白い桜は「大島桜」なのだがしかし例えば東京ではソメイヨシノより先に咲くのでこの時期に咲いているものだろうかともおもう。

 頂上でワラビを発見。
 生えているワラビを見るのは何十年ぶりのことだろうか。
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 実は登り始めの梅林の中で何かを探している人がいたので訊ねてみたらワラビを採っていると言っていたのだった。
 いやあ野生のワラビがまだあるのだなあ。
 自分が子供の頃はワラビなんてそこらの丘や野原に生えていたものだった。

 5分ほどの休憩で南郷山に向けて出発。
 1度林道を渡って再び山道に入ると「自鑑水」という池に出た。
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 「自害水」とも書いてあって何とも不吉ではないか。
 立札を読むと石橋山合戦に敗れた頼朝が自害しようとしたときに池に映った自分の姿に云々とあって、まあとにかく自害を思いとどまった池なのだそうだ。
 確かに木立が映っていて綺麗と思われるがこんなところにまでと思うほどに人工林が周囲を被っていて暗くって、池の透明度が判然としない。

 ここを通り過ぎると伐採地になって作業道が現れた。
 目印がしっかりしているので変なところに入らずに山道を進む。
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 斜面を登って行くとあちらこちらにスミレの花が咲いている。
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 タチツボやらエイザンやらその季節には名前を憶えるのだが1年経つと忘れてしまう。この日現在は濃い色のスミレ、薄い色のスミレぐらいしか区別がつかない。

 南郷山には10時20分着。
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 相模灘と三浦半島が見えている。
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 ここで10分程休憩。
 後は大石ヶ平を経由して駐車場に戻るだけである。
 スタコラ歩いて林道に出る。
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 指導票に「鎌倉幕府開運街道」とある。
 う~む、まあ後に鎌倉幕府を開くことになるのだから「開運」かもしれないがしかし石橋山の合戦で敗れて追手を逃れて窟に潜み、船で房総半島に渡ってそれからが頼朝の快進撃なのでどうもこの辺りが「開運」というのには違和感がある。
 でもまあこう書いてあればめでたくもある。

 因みに東京にいた頃は西湘バイパスの石橋ICが合戦の石橋山と結びつかなかったし頼朝に従った土肥氏は西伊豆の人かとおもっていた(湯河原の武士だった)。

 ところで自分の持っているガイド地図には大石ヶ平のところに「橋があると」書いてある。
 そのことだけが頭にあって、そしてこの指導票には「白銀橋」とある。
 それで「おおこの橋がそれに違いない」と勝手に解釈して林道を歩きだした。
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 これが大失敗。
 大石ヶ平への分岐は1度幕山方面に戻らなければならなかったのだ。
 30分も歩いたのに大石ヶ平に出ないのだ。
 そしたら大石ヶ平へ1400mなんていう標識が出現。
 下方向へ下るようになっている。
 ゲゲ、間違えちゃったのだ。
 地図を見たらこの林道をひたすら歩くと「ししどの窟」に出るのだった。
 まあとにかくガックリしながら大石ヶ平。
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 でも少し歩くとすぐに幕山公園の領域に入った。
 このまま真っすぐに駐車場へ向かってもいいのだが幕山だったかの山頂の絵図に幕山の斜面に「柱状節理」と書いてあって、六方の滝まで行かなくともそれを見ることが出来そうなことを示唆していた(ような気がした)。

 それで再び山の中に入ったが斜面には六角鉛筆を重ねたそれらしき姿はない。
 大きな岩壁があったがこれは自分の知識のそれではない。
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 なんだかよくわからず歩いているとツツジが咲いている。
 あれれもうツツジの季節なのか。
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 ほんとに花が早い。
 一体今年はどうなるんだろう。 イメージ 22
 
 なんておもいながら歩いて駐車場着12時20分。
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 これで今日の山歩きは終了。
 梅の季節に着たきりの幕山だったけどこれがなかなか好い山歩きだったなあ。
 しかし道を間違えたのはいただけない。
 やはり低山でも慎重に地図を見なければ。

 そしてニュースでは東京白山神社のツツジが例年より2週間も早く見頃を迎えたことを告げていた。
 あれは大型連休ぐらいに見に行ったものだったのだが。

 ミツバ岳のミツマタは過去2回は雪だったりガスだったり。
 今年こそは青空の下、富士山とミツマタの黄色い花とのコラボが見たい。
 週末の天気予報は良好を告げていたので今度こそ間違いなさそうだ。
 と、そんなことを考えていたところにTanmaさんからミツバ岳へのお誘い。
 願ったり叶ったり。

 がしかし、健脚のTanmaさんのこと、自分のような周回コースでは満足できず一挙に畦ヶ丸あたりまで行くんじゃなかろうか。
 昨年権現山で「これから畦ヶ丸まで行くんです」という若者に出会って、元気な人はそういうコースなのかと認識にした次第。
 それで恐る恐るロングコースだったら途中までのお付き合いということに、と連絡したら周回コースでOKだという。
 それならばということで、せっかく車2台なら中川橋で集合して1台をデポ、滝壺橋から登って二本杉峠から細川橋に下山することにした。

 NOBUさんも誘いましょうとTanmaさんが連絡したところなんと丁度その日に行ってきたとこと。
 さすがにNOBUさん。
 それでNOBUさんの過去の記録を訪問してみると二本杉峠から屏風岩方面に15分ほど登ったところにやはりミツマタの群落があるようだ。
 今回は屏風岩山までは行かないものの15分ぐらいならと、二本杉峠から往復してこの群落も訪ねることにした。

 中川橋の駐車場には7時集合という予定だったがお互いに早着きなので6時20分には集合。
 Tanmaさんの車をこの駐車場に置いて自分の車で寺ノ沢駐車場へ移動。
 6時40分発。
 5分ほど自動車道路を歩くと滝壺橋登山口。
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 いきなりの急登が続く。
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 でもしばらく登ると木々の間に早くもミツマタの花を散見できるようになる。
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 初めてきたときは「おお、もうこれが群落か」と思ったほどだった。
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 登山道はやがて人工林から落葉樹林帯となる。
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 この標識が出てくるとミツマタ群落と頂上はもうすぐ。
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 平らになった登山道を5分も行くとミツマタ群落着。
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 山頂着7時45分。
 この山頂標の後ろにもミツマタの木があったのだが切られてなくなっていた。
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 しかし今日は青空。
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 ミツマタが好く映える。
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 そして念願の富士山とのコラボ。
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 ミツマタは香りも好い
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 NOBUさんの3日前の記録では平日にも関わらず登り始めに7人、頂上での先着が10人とあったがこの日は時間が早いこともあって土曜日なのに山頂の群落には我々だけ。
 キツツキのドラミングが森閑とした山に響く。
 長閑で癒される。
 Tanmaさんは小鳥の声を追跡してカメラを構える。
 一部日陰のミツマタに陽が当たるまでと待っているうちにふたり4人と人が増えてきた。
 それで我々は権現山に向けて出発することにした。
 8時45分。
 なんだかんだで1時間過ごした。

 権現山へ向かう尾根のあちらこちらにもミツマタの花が咲いている。
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 権現山直下の登り。
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 権現山着9時33分。
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 過去2回、権現山はガスに包まれて景色なんてな~んにもなかった。
 今日は晴れているので木々の間から丹沢の山々が見えている。
 少し冷たい風も心地よい。
 ベンチがふたつあるのでランチタイムとしてしばし休憩。
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 9時55分に出発して二本杉峠には10時38分着。
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 この峠は木々に覆われていて天城山系同名峠のような顕著な二本杉はない。
 
 さてここでNOBUさんの記録に従って屏風岩山方面に向かってみる。
 いきなりトラバース道があってその次は痩せ尾根の急登。
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 15~18分ほど登ったところでミツマタの花が出現したが「凄い数の」というほどでもない。
 
 林の中の斜面にはなるほど数多くのミツマタが咲いているがどうしてもミツバ岳と比べてしまう。
 まだまだ先に行かなければならないのかもしれない。
 しかし自分の足はとても重い。
 それでTanmaさんが斥候に出たがどうもこの先のピークまで行ってもなかったようだ。
 それで二本杉峠に戻ることにしたが下りだすと登って来た時には見えなかったのかけっこうな数のミツマタであることがわかった。
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 二本杉峠に戻ったのが11時35分。
 細川橋への登山道にもけっこうな数のミツマタが咲いていてこちら側から登りだせば「おお、ミツマタ咲いている」と足を止めるところだろう。
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 細川橋の駐車場に近づくともう民家の中を行くようになる。
 山の中から下りてくると街に入ったような気分だ。
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 ここからは自動車道路を中川橋の駐車場まで歩くことになる。
 その細川橋を渡っているときだ。
 Tanmaさんが「あの黄色いのはなんでしょう」と言う。
 見れば斜面が黄色くなっていてそれがミツマタの花であるらしい。
 しかも歩く道路にはこんな幟が。
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 Tanmaさんは行ってみたかったようだが自分の足がもう動かない。
 それでもせっかくなのでと行ってみることにした。
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 このゲートの横を通って砂防ダム工事用の道路を進むとミツマタの群落。
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 これだけでなくこの林道に沿って右に左にミツマタの花が群れをなしている。
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 それを追いかけてどんどん登って行くとなんだか餌を追いかけているうちに罠に嵌る動物のような気分になってきた。
 林道の終点の砂防ダムまで行って戻る。
 いやいや本当に「みつまたの里」である。

 なんで丹沢にミツマタが多いかというと、明治時代に小田原市に旧大蔵省印刷局(現国立印刷局)が出来て紙幣の原材料であるミツマタの栽培を奨励したからだという説。
 いやいや元々伊豆からこの地方にかけてミツマタが多く繁茂していてだからこそ小田原に印刷局が出来た説。
 まあ両方が相乗効果になったんじゃないかなとおもう。
 現在は山中のミツマタは勝手に自生しているようだ。

 ゲートから再び自動車道路を歩いて10分ほどで中川橋駐車場着。
 13時12分。
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 いやもうほんとにミツマタ三昧の1日でした。
 そしてもう1度もうほんとにTanmaさんのおかげ。
 シロヤシオも赤岳も天狗岳もTanmaさんといっしょの山はいつも花は満開空は晴れ。これからもよろしくお願いいたします。
 がしかし、健脚のTanmaさんと歩いたせいなのか、ミツバ岳・権現山といういわば慣れた山なのにどういうわけか翌日は全身筋肉痛のようなだるさだった。

 寺ノ沢駐車場6:40発 → ミツバ岳山頂7:45着 8:45発 → 権現山9:33着 9:55発 → 二本杉峠10:38着 → (屏風岩山方面へ)10:55戻り開始 → 二本杉峠11:36着 11:40発 → 12:40細川橋着 → 砂防ダム工事用道路のミツマタ → 中川橋13:12

 来年は二本杉峠から畦ヶ丸というコースが浮上しています。

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