テイザニストもろーの山歩き

山歩き歴50年、今は低山を中心に歩いています。

2016年04月

 ゴールデン・ウィークが始まったがこの期間、山に行く機会が4月29日の午前中と5月5日ぐらいしかない(3日、4日は天候が崩れる予報)。
 午前中で行って来られる山はいくつかあるけれど、もう行き尽くしちゃった感がある。大山も鍋割山も行ったばかりだ。
 山中湖周辺も近いけれどこの方面も昨年の暮れから年初に行ったりしているので、再訪するにしてももう少し期間をおきたい。
 で決定したのが富士山の側火山である双子山(あるいは二ツ塚)だ。
 昨年秋の紅葉時に歩いて気に入った「山」で、今度は新緑が楽しめるだろう。
 富士山御殿場口への道路も4月の28日に開通したばかりなので、久しぶりの富士山がどんな姿かも見たかった。
 
 4月29日の天気予想は御殿場では6時頃から晴となっていて、まあ朝のうち雲があってもすぐに晴れるものとおもわれた。
 御殿場口に向かう間、箱根や富士山に雲はかかっていたが神奈川県では晴れていたのでこの雲もすぐに取れるものと判断した。
 だから朝7時に到着した御殿場口の景色がこんなもんでも気にしなかった。
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 多分富士山の中腹にかかる雲で、これは時間が経てば晴れると確信。
 しかし1時間経っても霧が晴れない。
 後1時間、9時までは待とうと車の中で待機したが天候はむしろ悪くなってしまって、雨が降りだしてしまった。
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 2時間まったがこれでもう観念して帰ることにした。
 でもせっかく早起きしたのに霧中のドライブで終わるのは悔しい。こうなるとどこでもいいから登って来たい。
 御殿場口から下るにつれて山梨県や丹沢の山々が見えてきて、あっちへ行ってりゃあなあという後悔の念が湧いてくる。
 ジダンゴ山にでも行けばよかったんだ。
 もうこうなりゃ金時山でもいいや、どうせ帰り道だしとおもったところ御殿場市内でも雨になり、さらに峠に向かう道ではどしゃぶりに。
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 いよいよ観念して帰宅の途についたのだがふと「大野山」という山名を思い出した。
 「登る女」の小島聖のシリーズが終わって、その次を担当した女優さんだかタレントさんだかの最初の回が大野山だった。
 小島聖はヒマラヤニストだったけれど、後継のこの女性はド素人だったので簡単な大野山が選ばれたらしい。だから最初の回だけしか見ていないのだけれど、そのときの大野山を見て「美ヶ原みたいじゃないか」とおもったものである。
 要するに山頂一体が牧場なのだ。
 しかも頂上まで車で行っちゃえるらしい。
 だから登山の対象ではなかった。
 でも今日はもうどこでもいいから高見に行きたいという気持ちになっていたので、国道246号線で「大野山方面」という標識を見たときに迷わずハンドルを切って山道(自動車道としての)へ進んでしまった。
 
 大野山への道路は狭いけれどもちゃんと舗装されていて、どうぞ自動車で来てください、と言っているようだった。
 でもそんな自動車道を徒歩で登って行く人が何人もいた。
 こちらは自動車だから申し訳なくおもう。
 スマホのネットで調べると頂上まで300mのところに駐車場があるらしいけれど、そこまで歩いている人を抜いて行くのが後ろめたい。
 それで途中に駐車スペースがあって2台の車が駐まっていたので自分もそこに駐車する。
 その場所からの足柄平野方面の景色。
 平野は雲の下。
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 舗装道路を歩いて行く。
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 牛の牧場なのだけれど馬も遊んでいたりする。
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 さらに歩いて行くと反対方向の広い尾根から登ってくる人たちが見える。
 地蔵岩コースらしい。
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 チェーンソーアートの大会なんてものやっていたのでしばらく見物する。
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 大きな駐車場。
 ここから300mの距離(高さではない)のところが頂上らしい。
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 ヒカゲツツジ?
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 おお、今日は山開きの日なんだ。
 でも年中開かれているような気がするが・・・
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 とりあえず頂上。
 20分しか歩いていないので、「登った感」は全くない。
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 とにわかにガスが湧いてきて・・・
 やはり霧を呼ぶ男か。
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 なが~い行列。
 何かと思ったら「きんたろう牛乳」の無料配布だという。
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 こんな列に並んでまでしてとおもったが意外と進みが早いので自分も並んでみた。
 そして牛乳パックいただき。
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 こんな水も無料で配っていた。
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 山開きの神事。
 こうしたことに疎いので何をやっているのかよくわからない。
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 と、富士山が見えてきたので頂上が色めき立つ。
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 もっと早く晴れてくれればなあ。
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 丹沢湖と丹沢山塊。
 大室山、加入道山方面。
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 丹沢主脈方面は半分が雲の中だった。
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 しかしこうして見ると丹沢も中々捨てたものではない。
 明るい陽ざしに照らされると確かにアルプの雰囲気がある。
 
 思いがけずも来てしまった大野山。
 牛乳と水をもらって景色も見て、それから山用だけど食事もして、来なかったよりはよかったけれどでも山歩きでは全然ない。
 やっぱり山を歩きたいよー。
 5月5日はどこかへ行かねば。

 生藤山の名前を知ったのは30年ぐらい前だろうか。
 高年者グループが雪に降られて遭難、多くの死者を出したというニュースでだ。
 当時は若かかった自分は、いくら高年者が降雪に合ったとはいえ、1000メートルに満たない奥多摩の山で遭難なんてするものなのか、と不思議だった。
 奥多摩の積雪なんてたかが20~30cmじゃないかとおもったものである。
(今は自分も「立派な?」60sになって10cmのラッセルだって嫌だ)

 当時自分にとって奥多摩の山というと、鷹ノ巣、川乘、大岳、御前、三頭山、であったから、生藤山という名前を知っても1000mに満たない山には興味がなかった(1000m以下なら奥武蔵で充分だった)。
 また当時のヤマケイのガイドブックにも生藤山の項目はなく、この辺を紹介する項目は「笹尾根縦走」「三国峠越え」であって、この記述の中に生藤山が出てくるのだが、「生藤山を巻く道がある」だの「生藤山への踏み跡あり」だので、積極的に紹介するものではなかった。
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 ところがこのところ、知られざる(と自分だけがおもっていた)高尾山の魅力をブロ友のこうちさんに教えられ、それで田部重治の記述を読んでいたら雲取山に向かう途次に野営したのがこの辺りだった。

 そうするとにわかに生藤山周辺に興味がわいてきて、行く機会をうかがうようになったのだった。
 4月23日の土曜日は当初は奥多摩の御前山を、奥多摩湖から奥多摩駅までのコースで歩こうとおもっていたのだが曇りの天気予報だった。
 奥多摩湖まで時間と費用(高速料金・ガソリン代)をかけて行って、曇りで景色もないというのは悲しい。ならば同じ神奈川県内の生藤山でいいのではないか。
 ここなら曇っていてもあまり悲しくはない。
 万が一雨が降って帰らなければならなくても県内ならば惜しくもない、あきらめもつく。ブロ友のtanmaさんがベストのコースも教えてくれたし「そうだ生藤山へ行こう」ということになりました。

 早朝、5時40分に鎌沢駐車場着。
 予想通り山は雲に隠れています。 
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 でもこの雲はまあ朝霧であって、時間を経れば消えてゆくものと思われました。
 それでまだ充分に早いこともあってしばらく車の中で寝て、それから出発することにしました。
 ところが朝食を摂って寝ていたらモーレツに尿意を催し…
 昨日の下調べではトイレは鎌沢休憩所まで行かないとないと。
 それでまだ断然早い6時だったけれど、トイレのために出発することとなりました。
 山間の鎌沢集落。
 好い感じです。
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 しだれ桜にはまだ花が付いていました。
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 しかし舗装道路のけっこう斜度のある舗装道路の登りがキツイ。
 こんな道を30分続いて鎌沢休憩所。
 もっとしっかりした建物があるのかとおもっていました。
 まあ充分なのですが。
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 ムーミン谷の家のような外観の、だけど内部はいかにもの公衆トイレの、というトイレで用を済ませ登山口。
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 山々は相変わらず雲に覆われています。
 あと2時間遅く出発できればなあ。
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 緩やかに登って行くと山の中に八重桜が咲いていました。
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 さらに登ると神社があって桜並木が。
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 もちろん花はもう終わっています。
 冒頭の地図にも「桜並木」と記されています。
 ただここに立てられていた案内板には「菌にむしばまれて花が咲かない」「再生している」「平成18年」と書かれていました。
 この神社といい、桜の並木といい、山の中でも手入れしているこに感心しました。
 
 さらに緩く登って7時30分、駐車場から1時間30分で「甘草水」というところへ。
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 この案内板から100mとあり、まあ時間はあり余っているので行ってみることにしました。
 まあ北杜市の三分湧水のようなのは期待すべくもないけれど、「岩頭を穿ち」とあるので岩から水が湧きだしているのを想像したのですが実際はこの程度でした。
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 この先も緩やかな道が続きます。
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 ここから先、モミジイチゴが目立ちました。
 夏から秋にかけては実がなるのでしょうか。
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 甘草水から30分、駐車場から2時間の8時に三国山頂上。
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 三国山、三国峠というのは全国にどのぐらいあるのだろう。
 自分の中で有名なのは群馬県と新潟県のそれ。
 ここは武相甲の三国です。

 辺りはガスって景色はありません。
 晴れそうで晴れない。
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 1度下ってまた少し登って生藤山山頂。
 8時15分、三国山から15分、駐車場から2時間15分。
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 これで景色が見えれば感慨ひとしおなのですが何も見えないので5分ほどの休憩の後に先に進みます。

 頂上付近のミツバツツジ。
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 ここから下って登って15分。
 茅丸の頂上。
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 周囲は相変わらずガスっています。
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 ところで田部と木暮が100年前に野営したのは「連行山」付近ということで、この山頂を通ることを楽しみにしていました。
 だから尾根を丁寧にたどり、ピークをひとつひとつ登って行ったわけですが、どうしたわけか見過ごしてしまいました。
 いつまでたっても連行山が出てこないなあ、とおもっているうちに醍醐丸に近づいているのでした。
 しかも途中で左脚の太腿前上部に違和を感じるようになりました。
 それでこれを解消するべくゆっくりゆっくりと歩きました。
 「急ぐ旅」ではないのだから。
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 相変わらずのガスの中、茅丸から1時間15分かかって醍醐丸山頂。
 9時55分、駐車場を出てから3時間55分です。
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 それにしてもいくつかの道標に「醍醐丸」とあったのでその山頂を期待したのに木々に覆われた山頂で、しかも山頂標も大したことがない。
 うっかりすると忘れてしまいそうだけれど連行山もこんな標識だったのだろうか。
 
 でもお腹もすいたので、醍醐丸では10分ほど休憩。
 少ししっかりと食べて出発。
 するとガスがなくなってきて遠くの山が見えるようになりました。
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 う~ん、やっぱり今日は遅くの出発が有利だったのだ。
 あの駐車場にトイレがあればなあ。
 なんてことを思いながら和田峠に下って行くとすれ違う人が多くなります。
 今日はここまで3組の登山者としか出会っておらず、全く静かな山歩きだったのですがさすがに和田峠が近くなると人が多くなりました。
 醍醐丸から30分下って和田峠。
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 和田峠の茶屋は田部重治の記述にも出てくるのですが、現在の茶屋が100年前の後継者なのかはわかりません。
 でも記述を思い出せば和田峠に来たのも感慨はひとしおです。
 ああ、連行山…

 和田峠から陣馬山への登りは神社の階段を思い出します。
 もう天気はどんどんよくなっていて「晴」といってもいいでしょう。
 ゆっくり歩いたので脚の違和感もなくなりました。
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 和田峠から30分、11時5分に陣馬山山頂。
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 ここまで静かな山歩きだったのが一変。
 大勢の人がピクニックを楽しんでいます。
 山頂標の周囲にも多くの人がいて、ここでの儀式は見送ろうかなとおもっていたのですがどうせ山頂標を撮るならと一応タオルを置きました。
 石板の山頂標は若者が次々に撮影していたので遠慮する。

 空が気持ちよく晴れあがって、自分が歩いてきた山々が見えています。
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 ただどれが何の山なのかさっぱりわからない。
 これが生藤山なのだろうか。
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 奥多摩の山は北側から眺めるのに慣れているので、南側から見ると山座同定が難しい。奥にあるのが大岳山か。
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 こちらが高尾方面。
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 それにしても、自分が向けた途端に晴れてくるなんて…
 最近は雨だったら最初から中止にしてしまうけれど「霧男」であることは間違いないらしい。
 せっかく晴れたので陣馬山山頂では25分ほど休憩して11時半出発。
 一の尾根コースをどんどん下ります。
 途中で登ってきた女性がシュンランを教えてくれました。
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 その他今日のいろいろな花。
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 陣馬山山頂から40分下って和田の登山口。
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 晴れた山が眩しい。
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 舗装道路を再びあるいて30分。
 12時50分に鎌沢駐車場に到着。
 ガスっていたけれど楽しい山歩きでした。

 それにしても連行山が悔しい。
 再訪問したい。
 そして次回は逆回り、つまり田部と木暮と同じ方向から歩いてみよう。
 まあホントはそれなら高尾の駅からなんですがそれは無理。
 とりあえず陣馬から三国山に向かってみようとおもったのでした。

 鎌沢駐車場発6:00 ~ 三国山着8:00  ~ 生藤山着8:15 発8:20 ~ 茅丸着8:35 ~ 醍醐丸着9:55 発10:05  ~ 和田峠着10:35 ~ 陣馬山着11:05 発11:30 ~ 鎌沢駐車場着12:50

行動時間6時間45分 休憩40分 歩程6時間5分でした。


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 のんびり歩いたので、先週の有間山・蕨山より距離で4km短いのに時間はそれ以上かかっています。でもそのおかげで疲れることはありませんでした。



 橋小屋の頭~たららの頭を45分かかって往復、蕨山を目指します。
 トレランマンが瞬く間に消えて行く。
 たたらの頭から来る時にも3人のトレランマンに抜かれました。
 棒ノ峰方面から来たのだろうか。
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 ここの尾根も40年前は有間山の斜面が伐採跡だったので、景色に恵まれとても気持ちの好い登山道でした。
 奥多摩の山々が指呼の間に見えた記憶がありますが今は人工林によって景色はありません。
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 逆川乗越にも林道が延びてきていました。
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 下ったからには登らなければならず、しかしここら辺で足の動きが遅くなります。
 なんとか踏ん張って蕨山の最高地点に。
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 がしかしケルンがあるだけで全然最高地点らしくない。
 仏像の写真が貼ってあってなんだか怪しい。
 さっさと通り過ぎると次には「ここが本当の頂上」という紙札を発見。
 蕨山マニアの人でもいるのだろうか。

 しかしここまでくれば「頂上」はもうすぐ。
 名郷からの道を合わす。
 ここから先は昨年の2月にこうちさんと歩いています。
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 ただ名郷方面からの登山道にイワウチワの群生地があるんだそうで、それは少し残念でした。

 がしかし、蕨山の頂上付近にはちゃ~んとアカヤシオが咲いていたのでした。
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 これは知らなかったなあ。
 とりあえず12時15分、名郷から4時間5分、橋小屋の頭から40分かかって蕨山。 
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  奥多摩や奥武蔵の山々を眺めながら15分の休憩、そして昼食。
 といってもひとりで歩いているときはチョコチョコと食べて、特に昼食というのはないのだけれどね。

 蕨山からさわらびの湯までは概ね下りなのでもうキツイことはない(はず)。
 余裕の気持ちでアカヤシオとアセビのコラボなんかを撮影する。
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 自分はさわらびの湯まで2時間で行く予定だがトレランの人はどのぐらいで行くのだろうか。
 丁度下ってきた若者がいたので訊ねてみた。
 そしたらここを走るのは初めてで、なんでも来週にここをコースとした8時間レース(なんのこっちゃ?)があるのでその試走をしているのだそうな。
 つまり行ってみないとわからないと。
 まあとりあえず速いんだろうなあ。

 やがてミツバツツジが出現。
 蕨山を少し下ったところから途中の林道まで、ミツバツツジとアカヤシオが交互に咲いていました。
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 ついでだからこんな花も。
 名前がわからない。
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 蕨山から20分ほどで藤棚山。
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 さらに進んで昨年こうちさんと来た時に昼食を摂った見晴地点に。
 あのときはうっすらと雪をまとった山の景色でしたが、今日は花の景色。
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 今日は山桜の景色が見たかったのでうれしい。
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 斜面を彩る山桜。
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 藤棚山から25分、蕨山から1時間5分の1時15分にオオヨケの頭。
 今日はだいぶ頭の上に立ったとおもう。
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 さらにここから林道出会いまで、あちらこちらにアカヤシオとミツバツツジの混在点在する道を下って行きます。
 がしかしここからの道が意外と長かった。
 
 途中でかがみこんだ人たちがいたので、おお見慣れた光景、とおもって訊ねたらスミレだった。
 どういうスミレだかわからないけれど気晴らしに自分も撮影。
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さらに下って金毘羅山・金毘羅神社を過ぎて1時間。
 群生するヤマブキが出現するとさわらびの湯ももうすぐ。
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 ついでだからタンポポも。
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 そしてユキヤナギ。
 今満開、ということはこの辺の気候は東北に近いのだろうか。
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 そして14時30分、さわらびの湯の駐車場。
 満車状態。
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 それにしても下山してきたのであろう登山姿の人が、次々とさわらびの湯の方へ歩いて行きます。
 こりゃあお湯は混んでいるのだべな。

 こちらはもう疲れていて早く帰りた~い、だった。
 でも久しぶりに長めのコースを歩いて(16km)、好天と花に恵まれて、40年ぶりの有間山に大満足。
 ああ、よかったよかった。
 奥武蔵は裏切らない。
 今度は棒ノ峰かな。周回かな?

郷発8:10 ~ 登山口8:40 ~ 鳥首峠9:40 ~  滝入ノ頭10:10 発10:15 ~ ヤシンタイノ頭10:25 ~ 有間山(橋小屋ノ頭)10:45 発10:50 ~ 有間山(たたらの頭)11:15 ~ 有間山(橋小屋の頭)11:35 ~ 逆川乗越11:50 ~ 蕨山12:15 発12:30 ~ 藤棚山着12:50 ~ オオヨケノ頭13:15 ~ 金毘羅神社跡13:55 ~ 14:30さわらびの湯駐車場着

行動時間6時間20分 休憩25分 歩程5時間55分でした。


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 今年の2月、ブロ友のみなさんと42年ぶりに奥武蔵の大持・小持・武甲山を縦走しました。
 そのときに大持山から見た、鳥首峠から有間山の稜線がひどく懐かしかった。
 あそこを歩いたのも40年前だ。
 是非行こう、とおもってのすぐ、3月の初旬を予定したのだけれど初動でつまづき、ならばと4月になってツツジの花が咲いた頃を予定しました。
 その間、5つの山を歩いたのですが全てがガスで展望なし。
 展望5連敗、陽ざしも5連敗、世間は春なのに寒い景色の中を歩いたわけです。
 そしてやっと連敗から脱出しました。

 4月16日土曜日、予定よりも早く目が覚めてしまって、そしたら未明に熊本で大地震があったことを知り、逡巡するものがあったけれど40年ぶりに歩く鳥首峠~有間山の誘惑を押さえることはできずに家を出発、さわらびの湯の登山者用駐車場には予定より断然早い6時に着いてしまった。ここで出発点である名郷方面への始発バスの出る7時50分前まで眠る作戦です。

 ところが駐車場には次々に車が入ってきて、登山姿の人がどんどん出かけて行くではないか。
 ど、どこへ行くんだい、棒ノ峰?
 でも早過ぎないかい。
 トレラン姿の人がいたから、これは棒ノ峰から有間山を経て1周してくるのかもしれない。

 車はその後もどんどん増えて行って、バスが出る7時50分頃は50台ほどが駐車できそうなさわらびの湯は50%、バス停前のキャパ20台ほどの駐車場は80%も埋まってしまいました。
 棒ノ峰ってそんなに人気があるの?

 しかしさわらびの湯のバス停で、バス待ちの人の会話から理由がわかりました。
 アカヤシオが咲いているからだそうです。
 なに、アカ・ヤ・シ・オ。
 チョッと気持ちがぐらりと来ました。
 棒ノ峰も35年ぐらい行ってない。
 そのうち行こうと思っていたところです。
 が6時に来てバスのためにこの時間まで待ったのだからとそのままバス停にとどまります。

 そしてやって来たバスはぎゅう詰め満員。
 バス待ちをしていた10人ほどの人たちから「エ~ッ」という声が上がります。
 でもたくさんの乗客がこのバス停で降りてしまって乗れないことはありません。
 もちろん座れはしません。
 そして声があがったのはバスの外観にもありました。
 萌バスなんです
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 車内も萌だらけ。
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 何でも奥武蔵を舞台にした萌系山のアニメ「ヤマノススメ」なんだそうな。
 でもモエ~の人はさわらびの湯で降りてしまったようで、バスの中は「がっつり歩いてやるぜ」といった雰囲気の人ばかりでした。

 さてやっと名郷から鳥首峠に向けて出発。8時10分です。
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 まずは長い林道歩き。
 目指す稜線が遠い。
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 この辺はまだ桜が満開でした。
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 林道を歩くこと30分。
 前方に建造物が見えて来て。
 それにしても前に来た時は林道は未舗装だったし、そして建造物の記憶もない。
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 登山口も全く記憶がない。
 こんなコンクリートの階段ではなく、木の土留を登ったような気がする。
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 そして建造物は廃棄された建物の基礎のようでした。
 ということはやはり当時も建造物があったのかなあ。
 とおもったら下方に線路が。
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 トンネルの中へと続くこのトロッコ用らしき線路には見覚えがある。
 ということはやはりあったのか。
 しかしこのモノレールはなかったと言い切れる・・・はず。
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 さらに登って行くと白岩の廃村跡に。
 40年前がどうだったか憶えがない。
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 人が住んでいた証としての庭木、梅。
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 椿
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 消火栓が人々の生活を偲ばせます。
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 集落の名前の由来であろう白岩の頭。
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 古いガイドブックの地図にはこの集落の先に「白鳥小屋」とあるのですが今はもちろんないし、自分の記憶の中にもありません。
 そして鳥首峠直下の急登。苦しい。
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 息を切らしてやっとこさっとこで30年ぶりの鳥首峠着。
 名郷から90分、登山口から60分かかってしまいましたがコースタイム通りです。
 そして秩父側の景色が姿を現します。 
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 30年前は大持小持に進み、雷に合って途中で下山。
 今日は40年ぶりに有間山への稜線を進みます。
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 この尾根にはカタクリの群生地があったはず。
 でもわずかなカタクリしか見出すことができず、そしてまだ全開ではありませんでした。
 よく探せば群生地を見つけられたのかもしれない。
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 振り返れば大持小持の稜線。
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 けっこう急な登り。
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 西側の斜面が伐採されていて景色が好い。
 遠くに両神山。
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 長沢背稜に続く奥多摩の尾根、蕎麦粒山。
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 西側の見晴の好い稜線が続きます。
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 そして10時10分、鳥首峠から30分ほどで今日の第一峰目、滝入ノ頭着。
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 因みに「入(いり)」とは奥武蔵では小さな沢のことです。
 さがせばこの「入」という地名がけっこう出てきます。
 
 さらに伐採された斜面が続きます。
 がしかし、もうすっかり杉の苗が植えられています。
 ということは20年もするとこの展望がなくなるわけで、なんかもっと経済的に潤いしかも展望を損ねず、という木はないものか。
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 滝入ノ頭から15分程、10時25分に「しょうじくぼの頭」。
 地図には「ヤシンタイの頭」とあるのですが…
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 このピークを過ぎたあたりから反対側方向から来る人に出会います。
 名郷に車を駐めて蕨山に直登し、有間山を経由してきたのだそうです。
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 有間山もどんどん近づいてきます。
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 そして10時45分、名郷から2時間25分で有間山の北峰、橋小屋の頭に到着。 
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 40年ぶりなので感慨ひとしお。
 でもなく、だってどんな頂上だったか記憶がないから。
 しかし当時は有間山の東斜面が伐採されていて、有間谷を全て見渡す大きな展望が広がっていたのでした。

 さて有間山という表示がありますが、有間山の最高峰は「たららの頭」。
 ずっと登っていたので疲れていたし、ここも有間山だと思えばカットしてもいいかなという気持ちもあったのですがここは40年ぶりなのだからと、パンを食べた後に自分を励まして尾根の先に進みます。

 当時は足下から関東平野までの展望だったのに、現在では植林帯が景色を遮っています。でも数年したらここも伐り時になって昔のような展望が開けるかもしれません。
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 それにしても疲れた。
 景色もないし、もう戻っちゃおうかな~、なんてことが頭をかすめる。
 でもそのたびに「ヨンジュウネン、ヨンジュウネン」と呪文を唱えて進みます。
 そして橋小屋の頭から25分でたたらの頭に到着。

 が、ややややや、最高峰地点に山頂標がない。
 いやいやあるにはあったけど標柱でも板でもなく、木にぶら下げられた札でした。
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 これにはいささかがっかり。
 地理院地図でも「たたらの頭」をもってして「有間山」としているのにですよ。
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 奥武蔵観光協会(かどうかわからないが)はキチンと山頂標を設けるべき。
 なんですが実際はここまでは来づらいのですよね。
 だから橋小屋の頭を持ってして有間山山頂で仕方ないのかな。

 まあとにかく40年ぶりに来た有間山なので「やったあ」というぐらいの気持ちにはなり、来た道を引き返します。
 20分で橋小屋の頭に戻り、さあ蕨山を目指します。

 今回は清里へ行く用事が出来たので飯盛山を歩いてきました。
 清里に行くなら八ヶ岳のどこかに行きたいものでしたが、同日午後には河口湖にも用事があって、また休日がらみであれば1日の余裕を持つことも出来、ではあったかもしれませんが平日だったのでそれも叶わずお手軽お気軽の飯盛山にしました。

 飯盛山は、山に興味がない、行く気がしない、という人でも高尾山、三ッ峠、金時山と並んで「林間学校などで登った、登らされた」という山のひとつで、そのお手軽さがわかります。

 しかしこの山は圧倒的に景色が好い。
 だから八ヶ岳、南アルプス、奥秩父の山々を欲しいままに眺めて、用事の前にひとときを過ごそうという作戦でした。
 こう書いているだけで「ふふふふ」なんて笑みがこぼれてしまいます。

 ところが、4月13日は曇り空でしかも清里あたりから濃い霧の中に入り、平沢峠の駐車場に着いたらこんな景色。
 バスが駐車しているのに、それすら近くに行くまで確認ができなかった。
 もちろん八ヶ岳の姿など望むべくもない。
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 しかし登ったら雲の上に出て、雲海に浮かぶ八ヶ岳を眺めることになるのかもしれない、などという淡い期待で頂上に向かいます。
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 ガスった森の中を歩きます。
 途中でバスで来たと思われる団体さんを追い抜きます。
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 牧場の中の道を通り尾根に出る。
 ここで振り返って八ヶ岳を見てしばらくたたずむはずだったけれど…
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 おもしろい指導標。
 すぐの定義ってなかなか難しいのじゃなかろうか。
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 「すぐそこ」の飯盛山山頂が見えない。
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 景色の楽しみもないので平沢峠からたった45分で飯盛山山頂。
 整備されて古墳のようです。
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 環境保全のために柵で囲まれた山頂標。
 まるで重要文化財か何かのよう。
 撮影するためには下からズームアップしなければなりませんでした。
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 景色も何にもなく、しかもけっこうな風があって寒くって、やることもないので儀式が済んだら速攻で下山。
 こんな日でも登ってくる何人かとすれ違いました。
 9時55分に平沢峠に戻る。
 霧はさらに深くなっていて、数台駐車している車さえ見えません。
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 休憩もしなかったので往復で1時間25分。
 展望の山で展望がないとは…
 
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 おまけでせっかくなのでしし岩を見物。
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 ガスの中なのでよりいっそう奇岩に見えます。
 チョッとゴジラのようかな。 
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 とりあえず登ってみたら裏側からちゃんと通路があった。
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 清里で用事を済ませての帰路、道の駅「南きよさと」での谷を渡る鯉のぼり。
 ここのところずっと季節の割には山で寒い思いをしているので、鯉のぼりで初夏の近いことを知る。
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 そして河口湖では陽が差して、その帰路の山中湖の上からは半分だけど富士山さえ見えてきた。
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 清里でもせめてこのぐらいの景色があったらなあ。
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 それにしても3月12日以来、山に登っても景色もなく寒く、が続いています。
 そして歩く時間が短い。
 今週末こそは、晴天で初夏の薫る山をガッツリ歩きたいものです。 

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