ちょっと山の中を歩きたいとおもった。
午後からは雨になるような天気予報だったから午前中だけで切り上げられるようなところと考えていたら、足柄峠から金時山を思いついた。
金時山は何回か歩いているが足柄峠からというのは行ったことがない。
足柄峠からだと頂上まで1時間20分とあるから、休憩も入れて往復で3時間、雨が降る前に歩くにはちょうどいいではないか。
と目論んでいたのだけれど実際はもっと短い時間で往復できてしまい、いくらなんでも簡単すぎるだろうという山散歩になってしまった。
足柄峠から金時山とあるから、峠にクルマを置いてそこから歩くのだとおもっていたのだが林道はさらに奥へと続いていたのだ。
そして一般車両の入れる林道の終点駐車場からは頂上まで60分となっていた。
予定よりも片道で20分、往復で40分も短縮してしまったのだった。
しかし午前の8時だというのに駐車場はけっこうなクルマがあった。
しかもさらなる林道を歩き始めたら下山してくる人たちと次々とすれ違う。
「朝飯前に金時山に登る会」でもあるのだろうか。
そしてしばらく林道を歩いていると猪鼻砦跡という少し開けたところで金時山の頂上が見えてくる。
尾根から突き出たような、なかなか立派な山容だ。
岩が見えているのであそこを行くのだろかとちょっとわくわくする。
林道が終ると山道に入るがそこは土留が続く階段上の道だった。
いやいや手すり付の階段まで出てきて、これらが頂上まで続くのだった。
岩のトラバース道もしっかりと保護。
これじゃ山を歩いているというよりも、東京タワーやビルの非常階段を登っているようだ。
これらの設備、特に階段は新しく、ではこれらがなかったときはどうだったのだろうかと見回すと急峻な山道に錆びた鉄の鎖がぶら下がっている。
う~む・・・。
それでもやがて岩の、山道らしき地帯になってくる。
とおもったらトイレと金時茶屋に挟まれた道に出た。
頂上だ。
雨の降る前だから富士山の景色は最初からあきらめていた。
それどころか霧の中を歩けたら楽しかろうとおもっていたぐらいだから、景色なんて見えないぐらいでよかった。
それでも箱根方面が見えたのでとりあえず撮影する。
それにしてもあまりにも簡単に登れてしまって、いくらグダグダな自分でもいささかもの足りない。
欲求不満で帰ることになってしまった。
5月の大型連休のいずれかで、もっとしっかりとした山を歩ければいいのだが今のところ予定が立ってない。
でもこれじゃあなんとか都合を付けてどこかへ行かないと気持ちが収まりつかないかもしれない。